例会報告

――ガイドブックに載っていない因幡山塊の盟主―― 

東山〔トウセン、鳥取県標高第四位1388m〕 

探訪月日 

2019年6月30日(日)、天候…曇 

参加者 

長浜〔L・記〕・五十嵐・川上・小松・阪井・播田・深谷   

《非会員》安藤・保田 計9名 

コースタイム 

JA山崎支店8:30=9:35不動院岩屋堂9:45=10:20東山登山口/大乢10:35~11:15 P1325m 11:20~11:40東山11:55~12:10 P1325m 12:15~12:45大乢12:55=13:35ダイニングカフェ「新」〔昼食〕14:55=15:00道の駅若桜〔買物〕15:10=15:20ゆはら温泉ふれあいの湯〔入浴〕16:15~17:05道の駅みなみ波賀17:15~17:40JA山崎支店  

東山登山のみ… 【行動時間】2時間⒑分、【歩行時間】1時間50分  

       【GPSデータ】距離…3.8㎞、累積標高…+320m、-340m 

 

東山雑感 

 東山を「ヒガシヤマ」と呼ぶ山は、北山・南山・西山同様、全国に無数にあるだろう。近場でも宍粟50名山に選ばれている東山がある。今回例会対象の鳥取県若桜町(ワカサチョウ)の東山は「トウセン」と呼ぶ。鳥取県の東部に位置するからなのか、点名の藤仙山(トウセンャマ)から由来するのか定かではない。加藤文太郎の『単独行』中に駒ノ尾山に登った時、沖ノ山・東山が聳えていたと記しているので、昔から知られた山だということが分かる。 

 東山は氷ノ山・青ケ丸・扇ノ山のいずれからも若桜の谷を隔てて、左右対称の端正な姿を眺めることができる。特に、冬の季節は雪をいただいた嫋やかな稜線が目立つ。国道29号で戸倉峠を下り、平家落人の集落/落折を過ぎると正面に東山が迫ってくる。積雪量が多いので、最後まで氷ノ山・扇ノ山と雪解けの遅さを競う。除雪は人が住む集落までしかなされないので、積雪期に山頂に立とうとすれば、里から延々4時間歩かなければならない。 

東山は鳥取県第四位注1の高峰でありながら、沖ノ山や兵庫県の青ケ丸同様、ガイドブック注2には記載されていない。藪山ゆえに登山道がないというのが理由と推測されるが、⒑年ほど前に地元の人によって藪は切り開かれた。したがって、直近の状況からみると無雪期でも入山できるようになっている。直近改訂版でも反映されていないところをみると、情報収集不足による著者の怠慢に思えてならない。 

 

ガスで展望ゼロの東山山頂 

梅雨の最中とはいえ、天気予報は降水確率60%の気を揉む天候であった。雨天中止基準をクリアしていたものの判断を迷う人もいるに違いない。前日、参加者に実施する旨の連絡をした。 

集合地点のJA山崎支店に全員が揃った。天候が冴えなくても例会を楽しみにされていたのだろう。参加者の表情は喜々としているように窺えた。登山口の大乢(オオタワ)へ行くまでに、日本三大投入堂注3の一つである岩屋堂に⒑分ほど寄った。国指定重要文化財である鎌倉期の建造物が天然の岩窟内に埋め込まれていた。参道の落ち葉が綺麗に拾われている。オラがムラの文化遺産を守るために、きっと老人が奉仕活動をされているのだろう。 

標高300mの岩屋堂集落から林道独特の曲がりくねった道を車で30分、標高1100mの大乢に着いた。大乢にはマイナーな山にありがちな入山口標識がない。小糠雨が降ってきたので雨具を着たが、すぐに止んだ。山頂までの標高差は300m、登山道は勿論ない。杉林を登りきると、小笹が茂る1325mピークに出た。立ち込めたガスで山頂は見えない。小笹の中に立ち枯れたネマガリタケが目立ちはじめた。⒑年ほど前は背丈を超えるネマガリタケで通行できないといわれた。「ジッー・ジッー・ジッー」。ハルゼミの鳴き声に急き立てられ、ブナの大木の間を縫うようにして歩いていくと1388mの山頂に着いた。大乢から1時間、急坂もない楽な登りであった。林道と車様々である。謝謝! 



山頂には2~3人が座れる石があり、傍らに三角点と山名板が括り付けられているブナの枯れ木があった。笹原で広く覆われており、晴れていれば展望を楽しんだあと、空を見上げて寝そべっていたい場所であった。小休憩後、発つ前にKさんから「Hさんの青色の手袋が片方ないんですけど、誰か見掛けませんでしたか?」と問いかけがあった。よく見ると、問いかけをしてきたKさんの片手には青色の手袋がしっかりと握られていた。Kさん、よくある話です。
 

 

サクサク・ジューシー感いっぱいだったトンカツ 

昼食は若桜の古い街並みにある「ダイニングカフェ新(アラタ)」を訪れた。入口を入ると、土間と梁がむき出しになった吹き抜け天井に圧倒される。昼間の混雑時を外したお蔭ですぐに座敷に通された。座敷からは庭を眺めることができる。床には掛軸がかけてあり、落ち着いて食事ができる雰囲気にしてある。大皿の中に置かれた金網に載せられたトンカツが食欲をそそる。細く千切りされたキャベツがサクサクしていて舌触りが快い。地元吉川産の豚は切り身が厚く、揚げたての熱々感が伝わってくる。揚げ物は熱いのが一番! 夫々が食べたい豚料理を食べ、満腹になって古民家カフェを出た。 

 

本日例会はフルコースメニュ 

 登山時間が短かったことで、①〔観光〕不動院投入堂、②〔登山〕東山、③〔グルメ〕若桜町古民家カフェ、④〔買物〕若桜道の駅、⑤〔温泉〕ゆはら温泉ふれあいの湯とフルコースメニュの一日であった。メインデイッシュは山の会らしく登山もちゃんと織り込んである。登山時間は短かったといっても、伊吹山より11m高い山を登ったのだから立派なものである。 

帰宅後、開口一番「雨に降られなかった?」と家内に訊かれた。「いや、遭わなかった」と答えた。明石・姫路方面は大雨警報が出て、ドシャブリだったようだ。勝手口の外に出していたポリバケツに50㎜の雨水が溜まっていた。かなり降った証拠である。 

 

【注】 

1.1位…大山1729m、2位…氷ノ山1510m、3位…烏ケ山1448m、4位…東山1388m。 

2.藤原道弘(2018)『分県登山ガイド37 鳥取県の山』山と渓谷社。 

3.鳥取県東伯郡三徳山(ミトクサン)、大分県宇佐郡龍岩寺、鳥取県八頭郡岩屋堂。 

 

【参加者感想】 

●(小松)登山口までは、くねくね道を車で30分。けっこう上の方まで来たようです。とても歩きやすい登山道、天気がよければ、展望が良いのですが、雨が降らなかったことに感謝。あっというまに、1300メートル超えの東山の山頂でした。途中、楽だったので、こんなに高いところにいるとは、思わなかったです。下山後のランチ、こだわりのお店も再訪問したい店でした。 ●(川上)東山という山が若杉原生林の北辺りにあるのは知っていましたが、今回あんなに山深くて、歩いてはとても行けない所だと、林道が出来たから登れるようになったと言われた意味がわかりました。何の標識もなく登山口もわからないのに、踏み跡も所々で消えているコースを歩けて幸せ。若桜の古民家の食事もとてもよかったです。 ●(五十嵐)東山は、霧がかかってて景色が見えなくて残念でしたが、投入堂も見て、若桜町でいただいたトンカツが美味しくて満足の一日でした。 

 

 

 

 














































































































































































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